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人生®

ゲーム、映画、ゲーム

【映画】☆5 クローバーフィールド HAKAISHA

 

gif盛り込み過ぎで重くなってたので軽量化作業と、日記ページを小改造してみました

 

レビュー9本目はクローバーフィールド HAKAISHA(2008)

評価:☆☆☆☆☆

 

記録映像という名目で上映される、怪物に襲われ壊滅したニューヨークとそこに取り残された人々を描く一人称視点SFホラーパニック映画

 

 

 

破壊者あらわる

映像が乱れながらも映し出される男女、そしてカラフルで華やかな光景。それは、あす日本へ発つ若き副社長を祝うため、兄や親しい友人たち、そしてビデオカメラの主がサプライズパーティーで場をおおいに盛り上げているところでした。ところが当の本人は不満足げ、愛する人とも些細なことで口論になってしまい、不穏な空気が漂い始めます

そこで起こる当然の停電、そして地震。ニュース速報には横転したタンカーと炎。屋上に出た彼らが見たのは、大爆発と赤く霞む街並みでした。テロか? 事故か? 当然お開きになったパーティー、外に出た彼らはそこで驚くべきものを目にします。何か悪いことが起こってる。それは長い、長い夜のはじまりでした...

 

 

 

自由の首

もう8年も前の映画で視聴は3回目ですが、今でもこの映画のはじまりは文句なしの満点だと思います

【映画】☆1 漂流教室の繰り返しになりますが、ホラー映画やディザスタームービーで一番大事なのは「日常の終わり」なんだと。自分はこれに完全同意します。クローバーフィールド宇宙戦争なんかは「何が起こっているのかわからない、でも逃げる」描写があってこそ、視聴者も怖いと思え、それが面白さにつながるんじゃないかなぁと思います。そのためにはカメラの端に怪物がちょっと映れば十分、街が燃えているさまが少し捉えられれば十分なのです

 はじめは小さな違和感、それが自由の女神像の頭が降ってくるという強烈な展開で一気に非日常に転換する。たまらないですね

 

 

 

カイチラ

この映画、徹底的に怪物の描写が少なくされています。あくまで彼らは巻き込まれたというスタンスなので、自分から立ち向かっていったり、静止してじっと撮影したりすることはなく、現れれば背を向けて逃げ出します。したがってほとんどのシーンは巨大な怪獣の一部がちらっと映っているだけ。いうなればカイチラ。「おい、あれを見たか?」にえっどこどこ(一時停止)というふうに、登場シーンはビルの隙間や煙の切れ目に見え隠れする程度です。これは最後まで変わらず、結局怪物の正体も宇宙人なのかはたまた逃げ出した実験兵器なのか、全く不明です。J.J.エイブラムスは「スーパーエイト」、テレビドラマの「ロスト」でも同じような手法を取っていたのを覚えています。怪獣映画だから怪獣が映ると思ったら大間違いだ!

初めて視聴した時はこの矛盾に拍子抜けしました。多分ほとんどの人は同じように思ったし、思うんじゃないでしょうか。つまらないと感じた記憶さえあります。ただ、そこは一般市民が主人公であって、怪物にスポットを当てたものではないと思うとこの映画を楽しめるんじゃないでしょうか。かつての自分のように、爽快なアクション映画を求めている人は期待外れだと感じてしまうかもしれません

 

 

 

生存者たち

民間人の記録が残すのは民間人の行動です

彼らの行動の目標は一貫して「取り残された知人を助けること」であり、その一挙手一投足は非常に人間的です。「ゴジラ(2014)」のように武装して怪獣の卵に可燃物をかけにいったり、「バトルシップ」のようにわざわざ山登りして宇宙人を殴り倒し施設を破壊したりはしません。つまり、やらなくていいことをひたすらにやり続けます。普通の映画だったら「いや、そんなことしてないでボートでも奪って逃げろよ...」という感想になるところ、POV視点だと行動している側の思考に完全に入りこめるから不思議。確かに自分がもし孤立して同じ状況に置かれたら、似たような行動をするんじゃないでしょうか

 

 

 

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一人称視点

まず、観てて死ぬほど気持ち悪くなります。ハンディカメラで撮っているという設定のせいで、階段を駆け下りるシーンなんかはカメラが揺れに揺れ三半規管に9999ダメージ。それから30分も経てば慣れと、静かなシーンが多いため酔わないですが、序盤部分はこれでもかというほどカメラを動かしてくるので注意が必要かもしれません

それでも一人称視点のいいところは、後ろが見えない恐怖です。ゲーム「Dead by Daylight」は殺人鬼操作側のみハンデとして一人称視点になっていますが、視界が狭いというのは周りを見渡せないということなんですね。何かが後ろに忍び寄ってても、怪物が直上に鎮座していても気が付かない。一旦カメラを落としてしまえば何が起こっているかは全くわからない。そんな恐ろしさをフルに使っていると思います。ちなみにおなじみ暗視機能はきちんと使われるのでご心配なく

 

 

 

そして、カメラの持ち主が良くしゃべります。副社長が女とトラブルになればそれを言いふらし、軍の戦闘に巻き込まれて地下鉄に避難すれば、突然駅でホームレスが焼死した話を語りだす。内容は最低の一言ですが、ただこの軽口をたたく撮影者が、黙々と行動する生存者たちから会話を引き出します。記録映像という建前上、普通の映画みたいに寝ている間や移動時間はカット、という時間スキップが使えないなかで、何もしていない時間をうまく彼の独り言が埋めていると思います。彼らが取る行動は無謀ともいえる危険なものですが、彼のおかげでイライラを感じさせません。でも最低です

 

 

 

 

怪物がニューヨークを襲ったその日、偶然居合わせた生存者たちは恐ろしい出来事に巻き込まれていく。果たして彼らは何を見、何と出会うのか、記録映像がその一部始終をとらえていた...

大好きな映画なのでチェックしてみてください。どうでもいいですが、HAKAISHAというタイトルがどうにも気になっていたところ、監督自ら日本語版タイトルにつけさせたみたい。初めて知ったんですが、続編の「クローバーフィールド・レーン」が最近公開になったみたいですね。観に行きたいかも

 

中盤、●が●に●をぶちまけるシーンは個人的に大好きなところなので、ぜひご確認ください。オススメです

 

 

 

自分から観ておいてなんですが、もう怪獣映画はおなか一杯なので、次回はもっとのんびりした映画を鑑賞したいものですね